メニュー

2年目のご挨拶-2024年5月7日

2023年5月8日に開院してからちょうど1年経過しました。山あり谷ありの1年でしたが、あっという間に過ぎていった感じです。1年経過した感想と2年目以降の将来展望について少し書きたいと思います。第1版は pdf 版で保存してありますので、そちらをご覧ください。

1 当クリニックに来られた患者さんの特徴

  生活習慣病を強調していましたので、やはり高血圧、糖尿病、脂質異常症および痛風のかたが多くを占めました。また発熱外来開設を東京都に登録していることもあり、多くの新型コロナ感染症のかたが来られました。中国語で診療できる点が口コミで広がったため多くの中国のかたが来られ中国語の勉強にもなりました。さらに神田という地域の特徴なのか肥満、アルコール性肝障害、不整脈、AGA、ED、にんにく・プラセンタ注射のかたも多く見えられました。健康増進のための自費診療もさらに充実します。内視鏡検査、腎生検、肝硬変のファイブロスキャンやMRI・CTなど院内でできない検査や治療については、これからも基幹病院と連携してまいります。

2 想定しなかった病気・病態

  おどろいたのは骨粗しょう症のリスクが高いかたがきわめて多いことでした。また25OHビタミンDの血中濃度も不足ないしは欠乏に相当するかたが異常に多く、あらためてカルシウム・ビタミンDに対する啓発が必要と肌身で感じました。骨粗しょう症の治療薬は数多くが登場しています。患者さんの病態に応じた適切な治療法を提案いたします。透析導入の指定医でもあるためか自動腹膜透析のかたも来られました。たしかに地域のクリニックの果たす役割と思われます。また鎮痛薬による薬剤誘発性腎障害のかたにも遭遇し、院内での尿沈渣の迅速検査が病気の早期発見と診断・治療に結び付きました。また咳骨折や痛風関節炎のかたも超音波エコー検査で診断でき、これからの時代は聴診器の代わりにエコーが力を発揮することを実感しました。

3 健康診断の結果が生かされていない

  健康診断は国策の義務として行っても、その結果が十分に生かされていないことに気づきました。意識が高く再検査に訪れたかたにはゼロベースで見直して治療することができました。しかし、このようなかたは氷山の一角で多くの働き盛りのかたが、早期の介入やケアから脱落していることでしょう。さらには治療を受けていてもイナーシャ(マンネリという意味)の状態になっていて最新で最善のガイドラインに基づいた治療をうけておられないかたが多いこともわかりました。今後は当クリニックでの健康診断を拡充し、その後のケアを徹底することにより健康寿命の延伸につなげたいと思います。

 このような経験をふまえ、2年目からはさらに全身を診るように心がけ、小さな問題が大きくならないように早期発見、早期介入に努めたいと思います。加えて、今年からは専門医による呼吸器アレルギー外来が始まります。気管支喘息、COPD、禁煙治療、睡眠時無呼吸症候群など新たな領域でもかかりつけ医としての責任を果たしていきたいと思います。毎日進化する高度な医療に後れをとらないように日々精進して、新しい知識を積極的に患者さんに還元していきます。

 ひきつづき尿の成分から食事などの生活習慣を指導することに強みを発揮していきます。健康診断や人間ドックの結果の評価については気安くご相談ください。当クリニックならではの解釈と評価のしかたで患者さんにフィードバックしていきます。病気の早期発見や心理的な安心につながれば嬉しく思います。

 当クリニックはJR山の手線 神田駅西口から徒歩1分および東京メトロ銀座線 神田駅から徒歩3分の至近距離ですので、よろず相談所のようにご利用いただければと思います。また神田の地は、内科以外にも幅広い診療科が開設され、町全体が医療モール的な環境に恵まれています。隣にはニシザワ薬局さんがありますので、診療後のご処方にきわめて便利です。

 なんでも結構ですので、なんらかの御用がありましたら、ぜひとも当クリニックにお立ち寄りいただけましたらうれしく思います。スタッフ一同、笑顔で明るくお迎えいたします。みなさまの笑顔が私どもの励みです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2024年5月7日
神田西口うちだ内科 院長
内田 俊也

【略歴】

佐賀県多久市の生まれで、長崎県諫早市出身。

  • 1971年3月 長崎県立諫早高等学校卒業
  • 1978年3月 東京大学医学部医学科卒業
  • 1980年6月 東京大学医学部第四内科入局
  • 1980年9月 浜松医科大学第一内科国内留学
  • 1984年9月 医学博士(東京大学)
  • 1984年11月~87年10月 米国国立衛生研究所(NIH)留学
  • 1988年3月~1989年3月 併任総理府技官(昭和天皇侍医)
  • 1991年7月 公立昭和病院腎臓内科医長
  • 1995年4月 帝京大学医学部第一内科講師
  • 2004年4月 帝京大学医学部内科教授(腎臓内科学)
  • 2018年4月 帝京平成大学ヒューマンケア学部教授・国際交流センター長
  • 2019年10月 帝京平成大学附属日本語学校校長
  • 2023年5月 神田西口うちだ内科院長
  • 2024年5月 現在に至る
【資格】
  • 日本内科学会認定医
  • 日本腎臓学会認定医
  • 日本透析医学会専門医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本アフェレシス学会認定医
  • 日本痛風・尿酸核酸学会痛風専門医
  • 日本高血圧学会認定医
【所属学会・研究会】

日本内科学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本アフェレシス学会、日本痛風・尿酸核酸学会、日本高血圧学会、日本病態栄養学会、日本腎臓リハビリテーション学会、日本機能性食品医用学会、日本渡航医学会、日本Point-Of-Care Ultrasound学会、日本心エコー図学会、Echoboys116、日本臨床内科医学会、東京内科医会

【中国とのかかわり】
  • 2009年7月 中国語検定HSK 3級
  • 2011年5月 中国語検定HSK 4級
  • 2013年9月 中国語検定HSK 5級
  • 2015年8月 中国天津第一中心病院 客員教授
  • 2017年3月 中国西安交通大学医学部 客員教授
  • 2017年8月 Specialist of Beijing Consultation Center of Chinese and Western Medicine for Complicated Kidney Disease
  • 2018年9月 中国北華大学 客員教授
【趣味】

写真撮影、旅行、中国語学習

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME