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禁煙治療

たばこの有害性については今では広く知られています。実際たばこを吸える場所もどんどん狭められ、愛煙家には肩身が狭い住みにくい時代になりました。たばこは肺がんや慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患の原因になるだけでなく、高血圧や脳心血管障害の原因としても確立しています。このようなたばこの害悪を理解していてもなかなかやめられない、頑張って辞めたが三日坊主で終わったという方も多くみられます。一方で、たばこを吸いながらも90歳まで長生きした人をたくさん知っている、あるいはストレス解消の手段としていい面もあるんだという反論もあるかもしれません。ただし、そのようにたばこを愛護する人がどんどん少なくなっているのも事実です。

この図を見るとわが国死亡の原因として最も大きいのが喫煙であることが報告されています。喫煙の結果、肺がんをはじめとするがんが最も大きな割合を示していますが、次に循環器系、呼吸器疾患と続きます。当院が力を入れている高血圧症は喫煙に次いで大きな影響力を有していることが示されています。この図は見れば見るほどさまざまなメッセージが込められていると思いますので、みなさんもお時間あるときに吟味してください。

たばこは、吸っている本人だけでなく、たばこを吸わない周囲の人の健康にも受動喫煙として悪影響を及ぼすことも広く知られるようになってきました。家庭においてもたばこを吸うときはベランダで吸ってねと家族に冷たく言われていわゆる「蛍族」に追いやられている人もいるでしょう。また社会においては意思の弱い人だという烙印を押されることもあるかもしれません。あらためて言いますが、たばこをやめられないのは意思が弱いのではなく「ニコチン依存症」という病気にかかっているからです。たばこ*の成分であるニコチンが脳細胞に悪い影響を及ぼしてたばこをやめることができない病気にかかっていることが明らかになってきたのです。ですから「ニコチン依存症」という病気を治療すればいいのです。厚生労働省の調査によると、習慣的に喫煙している人のうち、4人に1人は「たばこをやめたい」と思っていることがわかっています。

*たばことタバコの違いについて考えたことがありますか?たばこは最終製品としてのたばこ、タバコはその原料になっている植物成分とされています。ですのでここでのたばこは厳秘にはタバコになるのですが、ここでの記述はたばこに統一しています。

健康保険を使って禁煙治療を受けることができます

ニコチン依存症は 治療が必要な病気 であるという認識から、一定の条件を満たせば、健康保険を使って禁煙治療を受けられるようになりました。2020年4月からは、「紙巻たばこ」に加えて、「加熱式たばこ」も禁煙治療の対象になりました。医療機関の「禁煙外来」を標榜している医療機関での「禁煙治療」がおすすめです。当クリニックでも、2024年4月から呼吸器アレルギー外来をはじめましたが、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、睡眠時無呼吸症候群の診療に加え、禁煙治療も始めました。今年の6月の診療報酬の改定に合わせて厚生労働省に正式に届け出いたしました。診療に必要な呼気中の一酸化炭素の濃度を測定する機器も導入しました。

禁煙外来では、医師があなたの喫煙状況を把握したうえで、禁煙補助薬の処方や治療中のサポートを行うため、禁煙に成功しやすくなります。是非とも禁煙外来を利用して禁煙を成功させましょう!

一般社団法人 日本禁煙学会が運営するホームページです。全国の「禁煙治療に保険が使える医療機関」の情報が掲載されています。 http://www.nosmoke55.jp/nicotine/clinic.html

2024年6月3日初校

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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