◆痩せすぎ外来の中間報告(1)
痩せすぎ外来を開設してから8か月経過します。
当初の想定よりも多くの患者さんが痩せすぎで悩んでおられることがわかりました。
11月11日の時点で117名にのぼります。多い時は1日4名の方が初診で来られました。
遠くは青森、愛知、浜松、長野、すべての関東圏からおいでいただいてます。
男性42名、女性75名で、平均年齢33歳(中央値29歳、15~78歳)です。BMIの平均値は15.7(中央値15.7、12.4~19.5)です。
主訴として共通しているのが、食欲があって「食べても太らない」、「食べても太れない」というお悩みです。
いくつか見えてきた要点をまとめてみます。
- 食欲はある
- 食べても太れない
- 幼少時あるいは高校時代から痩せている
- 下痢や便秘など排便異常はある
- 定期健診で調べる検査項目はほとんど正常
- バセドウ病や分かりやすい原因はみられない
- 多くのかたがビタミンDの不足さらに欠乏状態
- 塩分、タンパク質、ミネラルなどの摂取量は少なくない
- 問題の本質は腸にある—リーキーガット症候群とSIBO
- プロバイオティックスと膵酵素補充剤が有効の可能性
他にもこれまで知られていないことが見つかってきました。それらをさらに深く掘り下げている段階です。
保険診療の範囲内で、検査をして病気の成り立ち、仕組みを明らかにするように努力中です。
院長はもともと痩せすぎの専門家というわけではなく、おそらく痩せすぎの大家は世界でも存在しないでしょう。
患者さんから一つひとつ教えてもらいながら院長自身が勉強中です。
いつの日か痩せすぎについて体系的に語ることができ、一人ひとりに最適な治療法が見つかる日まで頑張ります。
