当クリニックが開院してから３か月経ちましたが、最近の目立った現象は新型コロナウイルスの陽性患者さんの増加です。８月のお盆過ぎから一気に増えた印象です。お盆の時期に国民が日本全国を大移動したことによる影響であることは間違いありません。家族内発生も増えています。 

内閣官房が発表している動態でも８月中旬以降明らかな増加傾向があります（https://corona.go.jp/various-data/）。現在の状況を第９波と表現する専門家もおられ、かつXBB株が主体になっているそうです。この株は元はBA.2株と呼ばれていたものからの変異種とのことです。9月20日からはXBB対応のワクチン接種が可能になるそうです。対象は接種可能な生後6か月以上の全ての年代で公費負担です。高齢者や基礎疾患がある重症化リスクが高い人は接種の「努力義務」や「接種勧誘」が適用されています。東京都も新型コロナの新たな外来診療体制～外来対応医療機関について～で新しい取り組みを公表しています。

当クリニックでの経験では、新型コロナの抗原検査が陽性であるかたと陰性であるかたの違いはほとんどわかりません。いずれも咽頭扁桃腺炎という表現型で、具体的には発熱と咽頭痛、咳を伴っています。治療薬としては、咳き止め、炎症止め、解熱鎮痛薬を主体として、適応があれば抗菌薬を短期間処方するようにしています。完全にウイズコロナ時代に移行したと実感し、マスクはまだ手放せません。